18.植物油キャリアオイルについて

精油は原液のまま肌につけるのではなく、植物の種子や果実から抽出した植物油(キャリアオイル)などで希釈して使用します。一部には「化粧用油」と表記された原液塗布できる精油もあります。

希釈するものをキャリア(基材)と呼びます。精油「体内に運ぶもの:carrier(carry運ぶ)」という意味から名付けられています。キャリアとして使われるのは、植物油をはじめ、クレイ、天然塩、蜂蜜、ミツロウ、芳香蒸留水などがあります。

精油を活かすキャリアの条件は以下の通りです。

  1. 植物油の場合、低温圧搾で抽出されたもので、すべりや浸透がよいもの。
  2. キャリアそのものに肌や体に有用な成分が含まれており、栄養価が高いもの。
  3. 香料、添加物などが加えられていないもの。
  4. 新鮮なもの。古くて酸化したものは肌につけると刺激やアレルギーを起こしやすい。
  5. 精油よく溶け、まざりやすいもの。

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トリートメントには、主に植物油(キャリアオイル)を使用します。

植物油には、オレイン酸リノール酸などの脂肪酸のほか、ビタミンAやEなどお肌によい成分が含まれています。精油の作用との相乗効果で、もっとアロマが楽しくなりますね。

 

以下に、AEAJアロマテラピー検定テキストに記載されているオイル5種をご紹介します。

お顔のクレンジング、保湿、栄養付加や、全身のマッサージ、頭皮、毛髪のお手入れにと、使い道はさまざま、毎日使っていただけますよ!

香りや使用感の好み、年齢や季節、体調、バイオリズムに合わせて、有用性があるもの、汎用性があるもの、早く使いきれるもの、手に入りやすいものなど、自分に最適なキャリアオイルを見つけてみてください。

 

  • アルガン油 … アルガンツリーの種子を低温圧搾して、100㎏の実からわずか1ℓほどしか取れないという希少なオイル。人間の皮脂成分に近いビタミンEを多く含み、抗酸化作用が高い。モロッコの女性は、髪と肌を乾燥から守るために昔から使っている。石鹸、シャンプー、クリームなどの化粧品に配合されている。安定性があり長く保存できる。価格は100mlで4,500~6000円程度。

 

  • オリーブ油 … オレイン酸が70%以上含まれ、ビタミンA,Eなどが豊富。皮膚への浸透性、保湿効果が高く乾燥肌をやさしく保護、柔らかさを保ち、しわやシミを予防する。医療の分野でも使われている。老化肌、爪や頭皮のお手入れ、妊娠線予防、クレンジングなどに使われる。価格は100mlで1,000~4,000円

 

  • スイートアーモンド油 … オレイン酸が主成分で肌なじみがよく、その他にリノール酸、パルミチン酸、ビタミンA,B1,B2,B6などを含み栄養が豊富。抗炎症作用、保湿作用、皮膚軟化作用があり、やわらかさを保つ。のびがよく肌タイプを選ばず全身に使えるので、初心者にも使いやすい。価格は100mlで2,000円程度。

 

  • ホホバ油 … 植物ロウ(植物性ワックス)に分類される。精製されたものと未精製のものがある。安定性耐温性が高く、品質を長く保てるオイル。保湿効果が高く、のびがよいのが特徴。さっぱりとして、油っぽい感じはほとんどない。皮脂バランスを調整、炎症を抑え、しわ・シミを防ぐネイティブアメリカンが強い陽射しと乾燥から髪と肌を守るために使っていた。どの肌質の人にもよいが、特に脂性肌、老化肌に向く。価格は100mlで2,600~5,000円

 

  • マカデミアナッツ油 … 「若さを保つ脂肪酸といわれるパルミトレイン酸を15~25%と多く含む。パルミトレイン酸は皮脂に含まれる成分で、肌への浸透がよい。ビタミンA,E,Bも含まれる。皮脂が少ない乾燥肌によいので、冬場や高齢の方へトリートメントを行う時に。酸化しにくく、長期保存できる。価格は100mlで2,000円程度。

 

他にも、

など、たくさんの種類のオイルがアロマショップなどで手に入ります。

精油と同じく、植物油も様々な作用があって、選ぶのが楽しいですね。ぜひ使いこなして、お役立てください♡